300年の時を経て by Mory
2008年 07月 25日
300年前には建てられただろうという茅葺きの古民家。これは岡崎市の北、車で1時間あまり走った山中にある足助(あすけ)という町から移築したものだ。
最初は吉村先生が、「いろりを囲んでおいしい酒を飲みたい」という道楽から移築した。だが、いつしかこの古屋は、かつての足助の住人がしていたような、薪を割り、のこぎりをひき、床や壁をぞうきんがけするという「古典的労働」の舞台となる。そして、その労働を通してのコミュニケーションに妊婦たちは安心し、体を使うことで安産に向かう。
時代の移り変わり、いのちの誕生と死を見つめてきたこの古屋。私が撮影するドキュメンタリーの軸となる存在だ。