ミノムシのすみか by Mory
2006年 10月 20日
東京に住んでいるとなかなかミノムシに出会うことはないが、東京都下の実家の庭には、いくらでもいた。だが10年ほど前には、ミノムシが絶滅危惧種と言われるようになった。ミノムシの成虫はガで、もともと葉を食害する害虫として嫌われていたところに、中国からミノムシに寄生するヤドリバエが進入した(持ち込まれた?)かららしい。だが現在では、そのハエに寄生する虫が登場してミノムシの数が回復し始めている、とも言われているようで、自然界の営みはまさに人智を越えている。
今日見つけたミノムシは、都会暮らしに慣れたもので、金属製のフェンスにぶら下がっていた。すぐ横にはみのの材料となる針葉樹。周りにある材料を家づくりに利用するので、カラフルな切り紙を使ってみのを作らせる実験など、子どもたちがすることもあるようだ。(ぼくはやったことないが。)
昔はミノムシのみので作った財布があったそうだ。(今でも作っている人がいるかも知れない。)みのひとつひとつは小さいが、強くて弾力があるので、財布の材料となったらしい。また、みので固く身を包んだミノムシは縁起がよく幸せが逃げないし、財布にすると金がたまるという言い伝えもあるらしい。だが、財布ひとつ作るのに一体いくつのみのが必要なのだろう?
そんなことで東京とはいえ、この辺りではいろいろな生き物との出会いがある。
昨夜はベランダでオムツなどの洗濯物を干そうとスノコの上を歩いていたら、裸足の足裏にヌル、グニャといういやな感触。何かのウンチでも踏んづけたのか?と思い、部屋に戻って見てみると、何やらゼリー状のベタついた液体が、、、。現場に戻りライトで照らしてみると、大きなナメクジであった。プランターの底をすみかにしていたのだろう。哀れ、圧死である。
かと思えば、段ボールコンポストにはヤモリが住んでいたし、ミントの鉢にはバッタが住みつき葉っぱを全部平らげて追い出されていった。夏にはセミがベランダで休息していることもしばしば。こうして考えてみると、東京23区とはいえ農地がまだ残っているこの辺りは、生き物にとって結構住みやすい環境だったりして。たろべえももうちょっと大きくなったら、ご近所の生き物たちに興味を持つようになるのだろう。