技術ではなく、個性の表現 by Mory
2008年 05月 29日
先日無事終了した「D'dash performance 2008 "HARMONY"」。おかげさまで、たくさんの方々にご来場いただきました。本当にありがとうございます。
素人の出演者を、プロの舞踊演出家が演出するという試み。今ある場所を活用し、出演者ひとりひとりの個性をどのように引き出すか、という手法は、どうなるかわからない面白さと、まとまらなくなるリスクとがあり、非常にスリリングな体験だった。
技術的に見ればダンスや演技の経験のない出演者たち。会場も外光をそのまま利用し、照明も仕込まずに、その時の光と、窓や収納スペースと言った造作を活用する。
このパフォーマンスの説明に「インターリレーション(相互関係)」とあるが、まさに技術で断ち切るのではなく、出演者や場の個性と個性との関係を編み上げるような作業だった。その面白さに気づいた出演者、観客は、このパフォーマンスを楽しんだと思う。(事実、出演者は全員楽しんでいた。)
その作業は私にとって自然なお産のようでもあり、ドキュメンタリー作りのようでもあり。何かが生まれ出るとき、そばに寄り添う者の苦しみや喜びは共通なのではないかと思ったり。
人前で演じたことの全くない者も含めた私たち素人の出演者たちを、辛抱強く導いていただいたNayo先生に感謝。
そしてリハーサルのため、何度も夜遅くの帰宅を許してくれた家族に大感謝。