写真機の行方 by Mory
2006年 01月 23日
写真のデジタル化の波は想像以上に早く、激しく、ぼくが初めてデジタルカメラを手にした5年前には想像がつかない世界に入ってきている。デジタル技術の急激な進歩は、「写真」を語ることを忘れ、「写真機」を語る時間を際限なく増やしているようだ。(と言う自分も写真機について、ついつい語ってしまう質だが、、、)
かつてぼくが愛用したオリンパスのOM-4 Tiは、その当時でもマニアックで時代遅れ(オートフォーカス全盛の時代に、マニュアルフォーカス、手動巻き上げ)だったが、被写体に向かう心を研ぎ澄ませてくれる道具だった。手のひらにすっぽり収まる小さなボディに、布幕シャッターの柔らかいシャッター音が、「撮らせていただきます」と言っているようで好きだった。「撮ってやるぞ」と言わんばかりのカメラは好きになれない。
この小さな一眼レフで、ぼくはアマゾン先住民の暮らしや、ハーバルノートの庭を撮影した。それはぼくの人生の転機を克明に見つめた目でもある。すでに製造中止になり、やがて修理も出来なくなるときが来る。しかし、いつかフィルムの製造も終わる日が来ても、このカメラだけは一緒に旅をした仲間として、そばにいてもらいたい。
銀塩(フィルム)が少なくなっていのが寂しいですネ!