今見るべき2本の映画 by Mory
2011年 09月 12日
3・11から半年がたち、東電福島第一原発の事故が収束したような錯覚を持っている人が大半のようだが、事故は一切収束しておらず、現在進行中であると言うことを再確認した方がいい。核燃料はメルトスルーし、回収の見込みは全く立っておらず、空気中に放出されている放射性物質は、確実に日本列島を汚染し続けている。
この状況で見ておかなければならない映像を2本。
『チェルノブイ・リハート』http://www.gocinema.jp/c-heart/index.html
チェルノブイリ原発事故から16年後の2002年、ベラルーシで起こっている現実を捉えたドキュメンタリー。生まれてくる赤ん坊の80〜85%は何らかの障害を持っているという。
「チェルノブイリ原発事故を題材に映画を撮った私には、フクシマの原発事故は「悪い夢」のように思える。
『4半世紀に一度、事故が発生したとしても、それでも原子力発電所は安全だ』と言う人がいる。
同じ言葉をウクライナやベラルーシの人々に向かって言えるだろうか?
彼らは何十年間も、残留放射能と共に暮らしている。
この言葉を甲状腺がんに冒された何千人ものティーンエイジャーたちに言えるだろうか?
今はただフクシマが、第二のチェルノブイリになる前に収束することを切に祈る。」
マリアン・デレオ監督
ちなみに、ベラルーシの放射性物質の摂取基準値は、飲み物が10Bq/L、野菜が100Bq/kgである。
ご存じのように、日本の暫定基準値は、飲み物が乳児100Bq/L、成人はセシウム137が200Bq/L、ヨウ素131が300Bq/L、野菜はセシウム137が500Bq/L、ヨウ素131が2,000Bq/L。
さらに、国際法で定められた原発の排水基準値は、ヨウ素131が40Bq/L、セシウム137が90Bq/Lとなっている。
つまり日本人は、原発の排水より高い値の放射性物質を含んだ水を飲まされることになる。
もう一本が、
『blind』http://www.blind-film.net/
「“blind”は数年後の東京を舞台にしたショートフィルムです。度重なる原発事故に都内でもガスマスクを着用することになったという設定です。 今現在進行形で我々が抱える原発問題や見えない放射性物質、重苦しい雰囲気を、ガスマスクというアイテムで表現しています。」
このショートフィルムの最後の言葉を胸に刻もう。
「現実に目を閉ざすものは、未来に盲目である ~ Turning away from today's relaity will blind our future」
目を背けてはいけない現実に圧倒されました。
「blind」も又、胸に刺さりますね。
ありがとうございます。